GBR
監修医より
GBR法の治療について
GBR法とは日本語で「骨誘導再生法」といいます。インプラント治療をする際に、当該部位の骨量が足りないときにおこなう治療です。骨をつくりたい部分に骨になる物質を置いて刻子再生をを誘導していきます。上顎は幅5ミリ・高さ10ミリ以下、下顎は幅5ミリ・高さ8ミリ以下がGBR法が検討される目安になります。インプラント治療前におこなう方法と、インプラント手術と同時におこなう方法があります。
【滝澤先生に聞く】GBRのQ&A
GBRとは何ですか?
GBRとは、インプラント治療で骨が足りないときに、骨の量を増やすための治療です。骨誘導再生法ともいいます。骨の元になる物質を足りないところに入れて、人工の膜で覆っておきます。そうすると、人間の骨は再生ができますから、骨の量がインプラント治療に必要な量に増加していきます。
骨ができるまでどのくらいかかる?
骨ができる期間には個人差がありますが、4ヶ月から6ヶ月程度です。
GBRは痛いですか?
外科手術で歯肉を切開するので、術後にはある程度の痛みは出ると思います。
GBRが必要になるときは
GBRが必要になときは、骨の幅が不足している患者さんに対して、インプラント治療を施したいときです。GBRは歯や骨の状態により、インプラント手術を受けることができない症例にも対応することができます。
費用は
GBRは1本あたり、80,000円、2本だと160,000円です。
どんなことをするのか
GBRは、インプラントを埋める場所の骨を増やすための治療方法です。人工物だけでできた人工骨を、骨の高さや幅を増やすために注入します。GBRを施すことで、骨に十分な幅と高さを持たせることができ、インプラントを挿入することができるのです。
手術の流れ
まず、骨が幅や高さが不足している箇所に人工の骨を注入するために、歯肉を切開します。次に、メンブレン(人工の膜)を覆い被せるのですが、メンブレンを置いたあとは骨が再生するまで待つことができますし、インプラントの手術を一緒に施すことも可能です。骨の安定を確認後、メンブレンを外してインプラントを挿入します。インプラントがしっかりと固定されたら、再度歯ぐきを切開してインプラントの先を露出させ、義歯と土台を着けて完成です。
GBRとは?
骨誘導再生法(ガイデット・ボーン・リジェネレーション)と呼ばれる治療法で、その頭文字を取って「GBR法」と略されています。骨を誘導して再生する治療法です。GBRは、骨の幅が足りない場合に、インプラント治療を行うための土台作りを目的として行われます。
GBRの施術の流れ
実際に、GBR法で骨の量を増やすとなったとき、どのような流れで施術をしていくのかが気になるかと思います。以下に、大まかな流れと各々の説明を簡単にしていきます。
- 再生する骨量を確認する
- 歯肉を切開して人工骨を注入する準備をする
- 実際に必要量の人工骨を流し込む
- メンブレンで流し込んだ部分を密封する
- 注入した人工骨が固まるのを待つ
GBR法では、骨の元となる「骨補填材」を使用します。この素材にはさまざまなものがあり、化学合成されたものには、燐酸カルシウムや炭酸カルシウムなどの素材が主に使用されています。また、自分の身体から採取した骨を粉末状にして使用することもあります。骨補填材を入れた後は、メンブレンというコラーゲンなどでできた膜をかぶせます。これは元々あった骨の量によって吸収性と非吸収性を使い分けます。その後4ヶ月から6ヶ月で骨が増量することになります。
GBRのメリット
インプラント治療をするときに、骨の量を増やすためにはGBR以外にも方法はあります。上顎の奥歯に対しては上顎洞の組織を持ち上げて骨補填材を入れる「サイナスリフト」や「ソケットリフト」など、骨の薄い部分には骨を分割する「スプリットクレスト」などがあります。しかし、これらの方法はGBRに比べて難易度が高くなります(部位によってどの術式を選ぶか判断されます)。また、GBRにではインプラント手術と同時におこなえる場合もあります。
GBRのデメリット
GBRのデメリットとしては、単独で手術をしたときには手術回数が増加してしまうことです。骨ができるまでには半年ほどかかりますから、治療期間も伸びてしまいます。そして、歯茎を切開剥離しますから、腫れや痛みが起こることも考えられます。また、骨を増量することで粘膜がもとに戻らなくなって裂開を起こすこともあります。その場合には感染症の危険があります。
GBRの症例
交通事故で上顎の前歯を失ってしまった患者さんの症例です。インプラントを埋入するには前歯の部分の歯槽骨の長さが足りなかったため、専用器具を装着して、骨移植を伴わない垂直的歯槽骨延長術を実施しました。その後は、保存不可能な1本の歯を抜歯して、同時に自家骨を採取、インプラントの埋入予定部位に自家骨を入れて、非吸収性のGBRメンブレンで覆いました。一部の軟組織で閉鎖しない箇所がありましたが、感染症は認められませんでした。8ヶ月経過した後、メンブレンの除去とインプラント埋入手術を実施、4ヶ月後には2次手術を実施しています。その2ヶ月後には上部構造を装着、3年経過時も経過は良好でした。
参照:日本口腔インプラント学会誌「垂直的歯槽骨延長手術およびコツ組織再生誘導法(GBR)を併用してインプラント治療を行った1症例」
医療法人明敬会のGBR
GBR法1本につき80,000円
GBRの費用と費用例
奥歯1本のGBRの場合、合計金額31万
内訳
- フィクスチャ:13万
- アバットメント:5万
- 被せ物:5万
- 手術費用1(GBR+手術準備管理費):10万
骨補填の内容
人工骨・メンブレン・根尖ブロック骨移植等
監修者紹介
滝澤 聡明医療法人社団明敬会 理事長
滝澤理事長の運営するクリニックでは、全国のクリニックでも数少ない「全症例の9割近くをフラップレス手術で行っている」クリニックです。
患者さんのためになる施術・カウンセリングを心がけており、フラップレス手術を推進するのもその思いがあってこそ。
「医療は絶えず変化するもの。だから自分の医院の診療もその変化に必ずついていく」という考えのもと、新しい技術を積極的に取り入れています。
運営者情報
ヘルスケア編集部Zenken株式会社
歯を失った場合の治療として、主流になりつつあるインプラント治療。しかしフラップレス手術は、ネット上はおろか書籍でもまだまだ情報が少ない治療方法です。
「メスを使わないインプラント」は、我々患者にとってメリットが大きいはず。そこで当編集部は、フラップレス手術を前面に押し出している医療法人社団明敬会に取材を申し込みました。
免責事項
切らないインプラント施術 フラップレス手術のすべて
監修:医療法人社団 明敬会
タキザワ歯科クリニック
03-3685-1444
湘南藤沢歯科
0466-37-3090
一般的な費用相場
190,000~400,000円程度(税抜)
※インプラント1本の埋入価格
【インプラント治療にかかる期間】
インプラント治療にかかる期間は、平均6ヶ月~12ヶ月。
主なデメリット
歯茎の骨の形状、神経の走り方によって受けられない人がいる。