腫れが少ないフラップレスインプラント
監修医より
フラップレス(無切開)インプラントなら腫れが少ない
インプラント治療で、「腫れを抑えて治療したい」という方におすすめなのが、無切開のフラップレスインプラント治療です。
フラップレスインプラント治療は、歯茎の切開や剥離(はくり)を行わずにインプラント(人工歯根)を埋め込む術式。骨の周りの脂肪組織や筋肉、神経をほとんど傷つけないため、術後の痛みや腫れが少ないのが特徴です。インプラント治療を考えている方で、術後の痛みや腫れが怖いという方は、フラップレスインプラントを検討してみてはいかがでしょうか?
フラップレスインプラントが腫れにくい理由
フラップレスインプラント治療が腫れにくいのは「切開や剥離をしないため」です。必要以上に筋肉や脂肪組織を傷つけず、傷口も小さいため細菌が入りにくいのが特徴です。剥離や切開をせずにインプラントを埋め込むためには、技術が必要。狭い手術口から、骨を削ったり、骨に穴を開けたりする必要があります。その際、いかに骨以外の組織や神経を傷つけず手術できるかがクリニックの腕の見せ所。フラップレスインプラント治療が腫れにくいのは、クリニックの技術と工夫による部分が大きいのです。


「腫れの少ないインプラント」として注目されるフラップレス手術。一般的なインプラント治療につきものな腫れの原因を解説しながら、フラップレス手術はなぜ腫れが少ないのか紹介しています。
インプラントで腫れが起きる原因は?
インプラントは切開・剥離部分を修復しようとするため
インプラント治療は、歯茎を切開し剥がすことで、歯を支えるあごの骨を露出させ、そこにインプラントを埋め込みます。細胞は傷つけられると、その部分を修復しようと必要な成分を集めるため、腫れが生じるのです。メスを使用するインプラント治療では組織を傷つける範囲が広く、当然腫れが大きくなってしまいます。
骨造成を行うと腫れる場合がある
インプラント治療では、インプラントを埋め込む骨がもろかったり、正常に埋め込めるスペースが少なかったりするとインプラントを埋め込むための骨組織を新しく造ることがあります。これを骨造成と言いますが、骨造成を行うと腫れやすくなると言われています。
新しく骨を埋め込むとなれば、より広範囲の歯茎の切開が必要。また自分の骨の細胞から骨造成を行う場合、骨造成のもととなる自身の骨の採取を行います。本来傷つける必要のない組織や骨を傷つけてしまうため、骨造成をしない場合より腫れが大きくなってしまうのです。
インプラントが適切な位置に埋入されていない場合
インプラントが適切な位置からズレて埋入ると、細菌が入って腫れてしまう可能性が高くなります。埋め込む位置が不適切で、ぐらつきや歯茎との間に不必要なすき間がある場合、細菌感染が生じやすくなるのです。また、インプラントの角度によっては、近くの神経を傷つけて腫れてしまうことも。
通常インプラント治療後の腫れは一週間程度で次第に引くものですが、引かない場合は手術に失敗している可能性があります。
「フラップレス手術」は腫れが抑えられる
切らない・剥離させないから腫れない
フラップレスインプラント治療は、切らない・剥離させないインプラント治療法です。そのため、従来のインプラント治療法より腫れを抑えることが可能。メスを使わないため、術後の縫合・抜糸も必要ありません。
フラップレスインプラント治療では歯茎を切開せずに、小さな穴を開けてインプラントを埋め込みます。治療を行なう際は、手術前にCT撮影とコンピュータガイドシステムにより、精密な診査を行いガイドを作製。手術中の神経や筋肉の損傷を防ぐことで、腫れないインプラント治療を確立しているのです。
医療法人社団明敬会の腫れない工夫
ドリルを極力使わず超音波骨切削器具・骨拡大装置を使用
医療法人社団明敬会ではインプラント治療の際、神経や筋肉、脂肪組織をほどんと傷つけない超音波骨切削器具や骨拡大装置を使用することで、大きな腫れを防いでいます。
インプラント治療で腫れが生じる大きな原因は、骨周辺の組織まで傷つけてしまうこと。医療用ドリルと使うと、短時間で骨が大きく削れるものの、周辺の組織まで傷つけてしまいます。
細かい振動で、周辺組織は傷つけずに骨だけを削る超音波骨切削器具や、骨に圧力をかけてインプラントを埋め込むスペースを作る骨拡大装置を使用することで、周辺組織への影響を最小限に抑制。少々時間はかかるものの、腫れを抑えることができます。
ドリルストッパーの使用
医療用ドリルを使用する際には、ドリルの動きを制限するドリルストッパーを併用することで安全性を確保しています。
医療法人社団明敬会では組織の侵襲が大きい医療用ドリルの使用は極力控えていますが、治療部位や骨質によってはドリルを使用せざるを得ないケースも。
ドリルストッパーを用いることで、傷つけられる組織が必要最小限になるよう工夫しています。
吸収性の高い100%人工骨を使用
医療法人社団明敬会がインプラント治療に用いているのは、β-TCPという吸収性人工骨。体内で吸収・分解できる素材で、他の骨と馴染みやすいのが特徴です。人や動物由来ではないため感染症の心配がなく、埋入に適した素材だと言えます。
フラップレスインプラント治療には技術が必要
フラップレスインプラント治療が腫れにくいのは、切開や剥離をせず小さな穴からインプラントを埋め込める医師の技術や充実の設備、クリニックの工夫があるからこそ。クリニック選びをする際は、医師の経験が豊富で設備が充実しているクリニックを選びましょう。
また、カウンセリングの時間を有意義で充実したものにするには、フラップレスインプラント治療がどのようなものかある程度知っておく必要があります。詳細ページにまとめていますので、ぜひ確認してみてください。
監修者紹介

滝澤 聡明医療法人社団明敬会 理事長
滝澤理事長の運営するクリニックでは、全国のクリニックでも数少ない「全症例の9割近くをフラップレス手術で行っている」クリニックです。
患者さんのためになる施術・カウンセリングを心がけており、フラップレス手術を推進するのもその思いがあってこそ。
「医療は絶えず変化するもの。だから自分の医院の診療もその変化に必ずついていく」という考えのもと、新しい技術を積極的に取り入れています。
運営者情報
ヘルスケア編集部Zenken株式会社
歯を失った場合の治療として、主流になりつつあるインプラント治療。しかしフラップレス手術は、ネット上はおろか書籍でもまだまだ情報が少ない治療方法です。
「メスを使わないインプラント」は、我々患者にとってメリットが大きいはず。そこで当編集部は、フラップレス手術を前面に押し出している医療法人社団明敬会に取材を申し込みました。
免責事項
切らないインプラント施術 フラップレス手術のすべて
監修:医療法人社団 明敬会
タキザワ歯科クリニック
03-3685-1444
湘南藤沢歯科
0466-37-3090
一般的な費用相場
190,000~400,000円程度(税抜)
※インプラント1本の埋入価格
【インプラント治療にかかる期間】
インプラント治療にかかる期間は、平均6ヶ月~12ヶ月。
主なデメリット
歯茎の骨の形状、神経の走り方によって受けられない人がいる。